ことばの発達の謎を解く

川添愛の「働きたくないイタチ…」の中に出てきて興味が湧き購入。

非常に面白い本。様々な言葉を習得する過程に関する実証実験の紹介が多数あり、どれも興味深い。幼児が言葉を覚える過程の研究が多いが、厳密な数字の概念が無い言語の民族での実証研究の話も面白い。

数字の概念のない言語の民族の話を読んでいると、ちょっと飛躍し過ぎだが、言語によって民族性がある程度形成されるのかもしれないと思える。言葉を覚える過程での体験を通じて個性が形成され、それがある程度の幅(と言っても相当な幅ではあると思うが)に言語によって収斂することによって、形成されるのではないだろうか。

これだけ日常的に言葉で会話し、莫大な数の言葉が消費されている中でもまだその理解の過程で分からないことが多くあるということが良く分かる。

 

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